ソニーから発売されているコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)シリーズ「RX100」シリーズ

実は現行ラインナップが7種類もあり、それぞれの性能と価格も様々でどれを選べばいいのかわからない!という方も多いかと思います。

今回は「RX100」シリーズ全モデルの簡単な性能比較&主要モデルの実写比較をお届けします!

高級コンデジの代表格 RX100シリーズ

コンデジの代表格である「Cyber-shot」

「Cyber-shot」シリーズの一つとしてラインナップされているのが「RX100~」から始まる型番の「RX100」シリーズです。

レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)と言われる種類のカメラですがこの「RX100」シリーズの最大の特徴は全モデルで1.0型という大型センサーが搭載されているということ!

そして、各モデルによって様々な特徴があり、高速性能や望遠性能、そして動画など幅広く活躍することができるカメラです!

高級コンデジとして人気が高いRX100シリーズ。
価格が一般的なコンデジに比べて少々高めであるにも関わらず、ジャンルトップの人気を誇っているのはその性能に対するコストパフォーマンスが非常に高いのも一つの魅力。

組み合わせによっては、数十万円するような一眼カメラ+レンズの機能を文字通りの手のひらサイズで実現する「RX100」シリーズ。
価格も10万円とコストパフォーマンスは最強クラスと言えるでしょう!

現在のRX100シリーズのラインナップ

RX100

RX100(DSC-RX100)

ソニーストア価格 57,124 円+税

2012年からのロングセラー商品初代「RX100」

一型センサーを搭載しそれまで安いだけのデジタルカメラはスマホに押されていましたがそんな中小型ボディのまま高画質を実現する高性能コンデジとして人気を集めた商品です!

搭載されているレンズは28-100mm F1.8-4.9
今でも一型センサー+広角開放F1.8のスペックは画質面では大きく健闘しており、価格面も合わさりカメラ初心者やコスト重視の方には魅力的な選択肢です。

RX100Ⅲ

RX100III(DSC-RX100M3)
ソニーストア価格 69,880 円+税
次は一つ飛んで三代目の「RX100Ⅲ」です!
「RX100Ⅲ」の特徴はこれ以降多くのモデルで採用されている24-70mm F1.8-2.8のレンズを作り上げたのがこの三代目
24-70mmは一眼カメラの標準ズームレンズとしてもよく採用されている使用域で普段使いとしてかなり使いやすい焦点距離のレンズです。
一眼カメラを知っている方ならご存知かと思われますが、F1.8~2.8という絞り値は非常に明るくボケを作りやすい性能。
「コンデジでありながら非常に大きなボケを作り出せる!」と人気のモデルとなりました!
AF性能や連写性能では近年のモデルに劣りますが日常スナップやテーブルフォトなどでは最新モデルと大きな差もなく使え用途によっては一番オトクで狙い目のモデルと言えるかもしれませんね
また、NDフィルターも内蔵しておりこれも近年のモデルには備わってない嬉しい機能です!

RX100Ⅳ

RX100IV(DSC-RX100M4)

ソニーストア価格 89,880 円+税

メモリー一体1.0型積層型Exmor RS(R) CMOSセンサーを搭載し基本性能が「RX100Ⅲ」より充実したモデルがこの「RX100Ⅳ」

24-70mm F1.8-2.8のレンズはそのままとなっています。

Cyber-shotシリーズの中ではじめて4K動画撮影に対応しAF測距点及び連写性能は

像面位相差AF(315点)/コントラストAF(25点)
AF/AE追従24コマと進化。

安定したAF、そして動画を撮影する方には「Ⅲ」ではなく「Ⅳ」がオススメです。

RX100Ⅴ(RX100M5A)

RX100V(DSC-RX100M5A)

ソニーストア価格 99,819 円+税

「RX100」シリーズにおいて大きな転換期となったのがこの「RX100Ⅴ」

現在では派生系の「RX100M5A」というモデルが主に販売されています。

この派生系のM5Aでは「BIONZ X」という高性能の画像処理エンジンを搭載し無印のM5に比べ1.8倍の高速処理性能を獲得しており様々な機能がグレードアップしていますが基本構成は変わっていません。

「RX100Ⅲ」から受け継がれている24-70mm F1.8-2.8のレンズそして非常に高速な24コマ/秒の連写性能を持っています。

後発モデルの「RX100Ⅵ」以降では望遠レンズを獲得したものの開放絞り値が下がり暗くなってしまうので明るいレンズを持っている「RX100Ⅴ」は高速AFと明るいレンズの組み合わせを持っている貴重なモデルとなっています。

RX100Ⅵ

RX100VI(DSC-RX100M6)

ソニーストア価格 129,000 円+税

「RX100Ⅵ」はこれまでの「RX100」シリーズの弱点である遠くの被写体をカバーすべくなんとこれまでの24mm~70mmから24mm~200mmへと大幅に進化!
ですがその代償として絞り開放値はF2.8と少し暗くなってしまったので注意が必要です。
更にAF速度も0.03秒と更に高速化され1.0型センサーコンデジとして最高クラスのAF性能を実現しています。

RX100Ⅶ

RX100VII(DSC-RX100M7)

ソニーストア価格 145,000 円+税

「RX100Ⅶ」はかつてないほどのスピードx高画質x高倍率ズームを実現したコンデジの最高峰
ソニーの高速性能にこだわったフルサイズ一眼「α9」と同様の最大60回/秒のAF/AE演算処理、そしてブラックアウトのない連続撮影をRX100の小型ボディで実現。
ミラーレス機同様のリアルタイムトラッキング、リアルタイム瞳AFも搭載しておりまさに最新鋭の技術を小さなボディで体感できます。
4K動画撮影及びLog撮影にももちろん対応しておりデジタル手ブレ補正が搭載されたことによって歩きながらの撮影などでもジンバルレスで振動などの少ない安定感のある撮影が可能となりました。
そのボディにこだわらずスペックを見るとこの高速性能とズームレンズが145,000 円+税で手に入る!ということでコンデジというカテゴリーを超えて非常に魅力的なカメラであると言えるでしょう!

主要モデル比較

Ⅴ vs Ⅵ

RX100Ⅴ

Ⅵは望遠レンズが新しく搭載されたこともさることながら、ボディにも様々な進化が加えられています!

ファインダー、背面モニターも大幅に使いやすくなっています。

レンズ

Ⅴはから引き継がれている「24-70mm F1.8-2.8」の標準ズーム帯の明るいレンズを装着。

Ⅵは新搭載の「24-200mm F2.8~4.5」の高倍率ズームレンズを搭載しています。

拡大倍率で比較するとⅤの2.9倍に対しⅥは8.3倍となっています。

ファインダー

Ⅴは内蔵のファインダーを使用する際にポップアップしたのちに手前に引き出す必要がありますが、Ⅵはポップアップするだけで瞬時に使用可能なワンプッシュアクセス収納式電子ビューファインダーを搭載しています。

ファインダーをしまう時もⅤは2段階の動作をしなければいけないのに対してⅥは1動作でしまうことができます。

背面モニター

RX100Ⅴ
RX100Ⅵ

Ⅴの背面モニターは「122.8万ドット」に対してⅥの背面モニターは「92.16万ドット」と解像度は下がっていますが、Ⅵはタッチパネルに対応しタッチ操作によってフォーカスなどのわかりやすい操作が可能となっています。

下方向へのチルト可動もⅤの45度からⅥは90度へ進化し、頭上に掲げて高い位置から撮影した場合にもⅥは有利となっています。

Ⅵ vs Ⅶ

Ⅶの進化点はなんといっても新開発の積層CMOSイメージセンサーによるスピード性能&リアルタイムAF機能が加えられた点がなんといっても大きな変更点です。

Ⅶの魅力はなんといっても一眼ミラーレスシリーズのトップクラスと同等の高速性能+トラッキング性能を小型+安価に持ち合わせている部分ですね。

また、動画ユーザーにも嬉しいマイク端子が追加されました。

AF速度/連写性能

AFスピードはⅥの0.03秒からⅦは0.02秒へ更に進化

連写性能はコマ数こそⅥの24コマ/秒の方が速いもののⅦでは最大60回/秒のAF/AE演算処理そして連写時でも被写体を見逃さないブラックアウトフリーを実現

更にはワンショット連続撮影を利用すれば追従はなくなってしまいますが最速90コマ/秒の撮影も可能となっています。

AF測距点

ⅥのAF測距点は 

位相差検出方式: 315点 コントラスト検出方式: 25点

ⅦのAF測距点は

位相差検出方式: 357点 コントラスト検出方式: 425点

と特にコントラストAFが大きく進化しています。

瞳AF/リアルタイムトラッキング

Ⅵでは通常の人物のみの瞳AFのみが搭載されていました。

Ⅶでは更に瞳AFは右目左目の切り替え、そして動物にも対応

動画撮影時にも瞳AFが動作します(人物のみ)

RX100Ⅴ,Ⅵ,Ⅶ 撮り比べしてみた

ボケ

Aモード(F固定モード)の24mm側の最大広角&最大開放で撮影

ピントは右側の壁に合わせてあります。

RX100Ⅴ

最大広角、開放 24mmF1.8

開放F1.8と非常に明るいため暗い部分が少し潰れかかっているようにも見えますが、しっかりと描写できてます。

ボケは比較したモデル中一番大きく、差がわかりにくい24mmの広角でもしっかりとボケているのがわかります。

RX100Ⅵ

最大広角、開放 24mmF2.8

ボケは小さくなっていますが、センサースペックのおかげかはたまた取り込む光の量の影響なのか暗い部分も自然に表現できています。

24mmの広角でボケを表現するのは少し難しいかもしれません。

RX100Ⅶ

最大広角、開放 24mmF2.8

最新モデル「RX100Ⅶ」の写真です。

ボケは「RX100Ⅵ」と大きく変わりませんが、色の階調表現が変わっており、発色がより自然なものになっています。

同じ設定でもここまで変わるのは意外でした。

ズーム

24mm

お次はズーム性能です!

上の画角のまま、フォーカス中央設定で最大までズームして撮影しています。(光学ズームのみ)

中央にあるマンションを中心にズームしています。

RX100Ⅴ

70mmF2.8

70mmでは寄りきることができませんでした。

こう比較して見るとズーム機能は少し弱く見えるかもしれませんが、広角側が24mmとかなりワイドなため使っていて不十分とは思いませんでした。

「そんなズームしないよ」という方にはⅤはレンズが明るい分ⅥやⅦより汎用性が高いのかもしれません

RX100Ⅵ

200mmF4.5

200mmのズームは圧巻。

「こんなにズーム効くの!?」と思わず声が出るほどに寄ることができました。

光学手ブレ補正も効いているのでスマホのズームなどでありがちなブレブレ感はまったくなく安定して撮ることができました。

RX100Ⅶ

200mmF4.5

「RX100Ⅶ」も同じく200mmのズームレンズを装備。

ボケテストの時にも感じたようにやはり色の表現がⅦは豊かで自然ですね!

ズーム性能としてはⅥと同じくコンパクトながらしっかりと寄れます!

AF(連写)

RX100Ⅵ

撮影モードオート、連写モードをhighにして走る電車を撮影してみました。

Ⅵはとっても連写は早く(24コマ/秒)一瞬を切り取る撮影はとてもやりやすいのですが、どうしてもブラックアウトしてしまう部分とトラッキングがない分自分でピントがあってる部分を追ういわば「流し撮り」のような状態でないと上手くピントを合わせ続けることは難しく、Ⅶと比較すると多少動き物の撮影は難しく感じ、特に今回のような車両の先頭部分を追い続けるような撮影にはテクニックが必要です。

RX100Ⅶ

撮影モードオート、連写モードhighにて撮影

「RX100Ⅶ」の高速性能はまさにピカイチ!

リアルタイムトラッキングでフォーカスしたい部分をタッチして画面に入れながらシャッターボタンを切るだけカメラ任せの撮影が可能です。

私は「α9」でも動き物の撮影はしたことがありますが、「RX100Ⅶ」のピントの追い方やブラックアウトフリーの快適さは全く同等と言って良いのでは?と思いました。

通勤電車程度の速度であれば余裕過ぎるくらいで新幹線などで試しても上手く撮れるのではないかと思います。

何度も言っていますが、この小さなボディでこのポテンシャルはまさに驚愕です。。。!

まとめ

今回は「RX100」シリーズ全モデルの簡単な性能比較&主要モデルの実写比較をお届けしました。

いかがだったでしょうか?

世代を追うごとに進化を果たしてきた「RX100」シリーズ。
古いモデルも現行品として残っているのがソニーのカメラ選びとして他のメーカーとは違い非常に面白い部分だと思います!

決して「古い」から全てが劣っているわけではないのがポイントです!

普段から気軽にカメラを持ち運びたい始めたての方には「RX100」を!

もう一歩ステップアップして一眼カメラ並のボケや表現を楽しみたい!という方には「RX100Ⅲ」または「RX100Ⅴ」を!

野鳥やモータースポーツなどを撮りたくてズームが欲しい!orサブ機の望遠レンズ付きカメラとして使いたい!という方には「RX100Ⅵ」を

メインカメラは別にあるけど、ズーム+高速性能があるサブカメラが欲しい!という方には「RX100Ⅶ」をオススメします!
150,000円前後で「α9」+「SEL70200G」だとすればとってもお得だと思いませんか??ボディがもう一個あれば付け替える必要もありませんよ??

他にも様々な使い方があると思います!
ぜひ、自分にあった「RX100」を見つけてカメラを楽しみましょう!

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