超強力なノイズキャンセリング機能を持つソニーのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンにオーバーヘッドヘッドホン、完全ワイヤレスイヤホンに続く首掛けタイプのワイヤレスヘッドホン「WI-1000XM2」が発表されました。
ここ2,3年でワイヤレスヘッドホン/イヤホンの市場も変わってきて、今主流となっているのは左右分離型、「トゥルーワイヤレス」と言われる左右を繋ぐケーブルもないタイプのイヤホンです。
なぜ、完全ワイヤレスのイヤホンが人気が出始めたかと言うと、数年前の完全ワイヤレスモデルは言うならば意欲作、と言うか「とりあえず普通に使えるようにはできたので製品化します」といったくらいのクオリティで音質は微妙、接続性は不安定、遅延は大きい、電池もちは悪い、本体が重くて耳が痛い、など散々な言われようでした。
しかし、今の完全ワイヤレスはそういった問題点をほぼほぼ解決してきており「WF-1000XM3」はヒットモデルとなりました。
Appleも対抗馬を発表したりとかなり熱い市場と言えます。
音モノって基本的にはサイズと音質が比例するモノというのが通説で、イヤホンよりかはヘッドホン、ヘッドホンよりかはスピーカー、みたいな上下関係があるものなのですが(音質に対するコストパフォーマンスもね)同じようなもんでやっぱり完全ワイヤレスよりサイズがとれるネックバンドタイプのイヤホンのほうが音質は上。
そんなこともあって余裕を持ったサイズで今のパーツでできた「WI-1000XM3」の完成度は非常に高いものになっているのは予想がつくと思います。
そして、その期待を裏切らない完成度でした！
デザインは先代を受け継ぎながらも同世代に当たる「WF-1000XM3」のようなフラットなデザインへと変化しています。
個人的にはこのシンプルなデザインの方が好きです。
イヤホン部はワイヤレスイヤホンですが、ワイヤレスの機能に関する部分がついていないので非常にコンパクトで、有線イヤホンと変わりないくらいの大きさです。
ドライバはBA+DAの2wayハイブリッド方式を採用しており解像度も高くそれでいて低音の音圧も素晴らしく良いです。
ネックバンド部分の左側には有線接続用のジャックと充電用のUSB TypeCコネクタ、親指で押せる部分に電源ボタン
右側にはソニーのワイヤレスには必ずというほどあるNFC受信部があり、この部分にかざすことによってワンタッチでペアリングができるようになっています。
初代より変わったのはこのリモコン部分です。これまでネックバンド部分に操作系統があったのが、左のイヤホン部分の中間に操作用のボタンがつきました。
目線を向けなくともすぐにわかりやすい場所にある上にハンズフリー通話時のマイクもこの部分に入っているので相手側にも聞き取りやすい作りです。
ボリューム上下と再生/一時停止、そしてカスタムボタンが備わっています。
機能
「WH-1000XM3」に搭載されている「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」をネックバンドスタイルにも搭載
完全ワイヤレスモデルの「WF-1000XM3」に入っている小型版「QN1e」ではなくフルサイズスペックの「QN1」ですから非常に高性能で自然なノイズキャンセリングを実現。
DACチップとしても動作しているので純粋な音質も強化されています。
ノイズキャンセリングのためのフィードマイクも外側内側と２つのダブルマイク
外側の音だけのシングルより自然なノイズキャンセリングを実現します。
小型高感度9mmダイナミックドライバーユニットと、小型化・高音質化を実現したバランスド・アーマチュア・ドライバーユニットを組み合わせた、HDハイブリッドドライバーシステムを搭載。
イヤホン本体とイヤーピースに少し角度を付けたアングルドイヤーピース方式を採用。これにより、より耳の奥まで装着しやすく、フィット感が向上しました。
試聴してみた
聞き始めてまず思ったのは「音の自然さ」です。
ハイブリッド方式の2wayの自然でなおかつ解像度の高い音が非常に心地よく、最高レベルのノイズキャンセリング能力によって更に良く感じます。
イヤホンの音質向上の方法の一つに「外音をいかにシャットアウトするか」というものがあります。ノイズのある屋外で聴くなら重要なことです。
例えばですが寝付く直前の布団の中で音楽を聞いたことはありませんか？そのまま眠ってしまうとイヤホンが潰れたりして危ないのでオススメとは必ずしも言えませんけれども一番リラックスできてなおかつ周りの音がほとんどない状態は布団の中くらいのものでリスニング環境としては最高だと個人的には思っています。
経験のある人にはわかるかもしれませんが、どんなイヤホン、ヘッドホンを使っていても寝る前の布団の中のような余計な音がない状態であればこれまで聞こえなかった音が聞こえるような体験をした方もいるかもしれません。
つまり、ノイズがうるさいと聞こえるもんも聞こえないってことです。
電車の中なんてノイズの塊ですしその環境下で遮音性能を上げていくのは大変。詰まる最後には自分の耳型をとってオーダーメイドするカスタムIEMだったりとそういったアプローチの仕方になります。
ですが、ノイズキャンセリングは技術でその問題を解決します！【ノイズキャンセリングの性能が高い＝音質が良くなる（音質が良く感じれるようになる）】と私は考えています。
長くなってしまいましたが、「WI-1000XM2」は最高峰のノイズキャンセリング性能を持っていて、ワイヤレスで、ハイレゾが再生できて、高音質ドライバを持っていてものすごいイヤホンなんです。
音質にこだわって有線イヤホンを使い続けている方も多くいると思いますが、そんな方にこそこの「WI-1000XM2」は一度試してもらいたい製品だと思います！
音のレビューとは少し違う文章になってしまいましたが、ワイヤレスイヤホン史上最高音質なのでは？というくらいにはクリアでなおかつハイブリッドらしい高解像度と低音の気持ちよさを両立しています。
見通しがよく、籠もった感じもありません、尖った感じはしないので刺激を求める人には物足りないかもしれませんが万人に間違いなくオススメできる音作りだとも言えます。
このイヤホンをオススメしたいのは、ワイヤレスでも音質に妥協できないそんなあなたです！最新のノイズキャンセリング、ワイヤレスイヤホンはこんなにも良いものなのかと実感できるはずです！
ソニーストア価格 35,000 円＋税